どもりの原因は浅い肩呼吸にあった!

 

どもり(吃音症)、というと、同じ音を繰り返してしまったり、
言葉が詰まって出にくかったりというイメージを持つ人が多いのではないかと思います。

 

実際には、常に言葉が出にくいだけではなくて、特定の言葉、例えば「さようなら」のような一般的な単語が苦手で、
その言葉を言おうとすると止まってしまうような状態も「どもり」と言います。

 

吃音症の状態がひどく、日常生活に苦しむ人は、実は100人に1人。
全人口の1%に上るとされています。
これは日本だけでなく、世界全体でほぼ同じ割合で存在しているんです。

 

吃音症の原因は、現在でもはっきりと特定されていません。
いくつもの要因があり、あるいはそれが絡み合って言葉が出にくい状態を引き起こしているとされていますが、
したがって、コレという治療法も確立されていないのが現状です。

 

ただひとつだけ確実なのは、身体的な障害ではないということ。
ならば精神的な物?というとそうとも言い切れない。
とても厄介で、本人にとっては深刻な症状です。

 

どもりにも効く?腹圧式呼吸法

吃音症の一つのきっかけとなるのが、ストレスです。

 

普段どもらない人でも、極度の緊張にさらされると言葉が出てこないことはよくありますね。
逆に、吃音症の人でも、人前ではない一人の時だとそれほど苦労せずにスラスラと喋れる、ということがあります。

 

言葉が出にくい状況でも、できるだけスムーズに喋るためには、
なるべく身体がリラックスしている状態を保てれば良いわけです。

 

人間は肺呼吸をする生物。
空気を吸って吐いて、新鮮な酸素を体に取り込むことで生命活動を維持しています。

 

「息の根が止まった」という言葉が”死”を意味している所以ですね。
この呼吸は、わたしたちの精神にとても深くかかわっていて、
その人がどんな状態なのかは、ある程度呼吸を見るとわかってしまいます。

 

リラックスしているとき

リラックスしているとき、人間は腹式呼吸をしています。
横隔膜を下げて体の中に大きく空洞を開け、その分肺を広げることでよりたくさんの酸素を取り込むことができます。

 

一番エネルギーを使わず、効率よく酸素を取り込む呼吸法です。
寝ている人をよく見ると、おなかが膨らむのがわかりますね。
睡眠中、つまり極限までリラックした状態では、腹式呼吸になっているからです。

 

たくさんの酸素が必要なとき

でも腹式呼吸は、急いでたくさんの酸素が必要な時には向いていません。
走った直後などに激しくハアハアと胸を喘がせることがありますね。

 

横隔膜を広げて・・・なんて悠長なことを言っている場合ではない時には、
肺のまわりの胸の筋肉を総動員してムリヤリ肺を広げることで一気に酸素を取り込もうとします。
胸式呼吸と呼ばれる呼吸法です。

 

身体が緊張しているとき

そこまで苦しい状態でなくても、身体が緊張している状態、
例えば仕事中や人の話を集中して聞いているときなどは自然と胸式呼吸になっていることが多いはずです。

 

ガチガチな状態

さらに緊張の度合いが高まり、ガチガチな状態になると、胸を動かして呼吸をすることができなくなることがあります。
あるいはまた、喘息のような激しい咳込みなどで胸の筋肉が動かせないようなときには、
肩を上下することで無理に呼吸をしようとします。
肩呼吸と呼ばれる状態です。

 

吃音症の症状が発生しているとき、人はかなり高確率でこの肩呼吸の状態に陥っているといえます。
しゃべろう、しゃべろうとして、肩がヒクヒクと上下しているのは、呼吸が正常にできていない、肩呼吸だからです。

 

呼吸は、ごく自然に無意識に行われる生命活動ですが、これを意識的に変えることで、
ある程度体や心の状態をコントロールすることは可能です。

 

腹式呼吸はリラックしているときにしている、と書きましたが、
逆の言い方をすると、意識的に腹式呼吸をすると、身体は自然と緩やかに力の抜けた状態になります。
同時に精神もほぐれて、リラックスに近づくことができます。

 

一般の腹式呼吸は、空気を吸うときにおなかを意識するという呼吸法。
空気を吸いながら横隔膜を下げて、おなかに空気がたまるのをイメージするというやり方が代表的ですね。

 

これをさらに意識的に行うのが、腹圧式呼吸法です。

  1. まず、息を限界まで吐き出します。
  2. スーっと歯の間を通すように、長く長くもう無理、というところまで吐き続けます。
  3. このとき体の中では、肺のすぐ下にある筋膜、横隔膜がググっと下がります。
  4. そうしたら息を吸ってみてください。

 

おなかの中いっぱいまで、空気で膨らむ感じがわかりましたか?
先に深ーく吐く。空になったらゆっくり吸う。たったこれだけです。
ヨーガなどをやっている人は、すでに実践しているかもしれません。

 

 

身体が自然にリラックスすると同時に、腹圧が大きく動くことで内臓が刺激され、
血液の循環が良くなる呼吸法でもあります。

 

そして、身体と精神がリラックスした状態では、言葉が出にくい吃音症は起こりにくいと考えられますから、
この腹圧式呼吸法を自然に行えるようになれば、症状がかなり改善される可能性は高い、ということになります。

 

呼吸は無意識ですが、呼吸法を意図的に変えることは可能です。

 

腹圧式呼吸を日ごろから繰り返すことで、癖のようにしてしまえば、
普段から自然にリラックしている状態になって吃音症が改善される可能性は非常に高いのです。

 

その息を吸い終わったら、さあ、長く長く吐き出して、腹圧式呼吸を始めてみましょう。

 

参考書籍:どもり・赤面・あがり症 1000人を救った「腹圧呼吸法」

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